顧客とのコミュニケーション、ちゃんと取れてる?

〜SNS時代だからこそ“信頼”がカギ〜
SNSやAI、自動化ツールがどんどん発達して、顧客との接点は増えています。
でもふと立ち止まって考えてみてください。
- フォロワー数が増えた!
- いいねがついた!
──それって本当に“お客様とのコミュニケーション”が取れている証拠でしょうか?
実は、情報があふれて人とのつながりが軽くなっている今だからこそ、人と人の熱を感じるコミュニケーションがものすごく大切になっています。
情報過多の時代、お客様は“誰を信じるか”で選んでいる
いまの時代、商品やサービスの情報を手に入れるのは本当に簡単です。
Amazonのレビュー、Instagramのハッシュタグ検索、YouTubeの比較動画、TikTokのリアル体験談…。
数分もあれば「情報」は山のように集まります。
では、その中で人はどうやって選んでいるのか?
実際には、「どの情報を信じられるか」で決めています。
たとえば、同じスキンケア商品でも…
- 公式サイトの説明だけでは買う気にならない。
- でも「実際に使って肌が変わった」と友達が言っていたら一気に欲しくなる。
- さらにInstagramで「ビフォーアフター」が載っていたら背中を押される。
つまり、情報があふれているからこそ、お客さんは「信じられる人」「信じられる発信元」からの情報にしか反応しなくなっているんです。
ここで重要なのは、信頼は数字では測れないということ。
フォロワー数が多くても

この人、広告ばかりだなぁ・・・
と思えば心は動きません。
逆に、フォロワーが少なくても、



この人は本当に誠実に伝えてくれる
と感じれば、安心して購入につながりやすくなります。
だからこそ、これからの時代に問われるのは「どれだけ目立つか」ではなく、「どれだけ信じてもらえるか」
その差が、結果として売上やリピート率の差になって表れてくるのです。
関係性がどんどん希薄になっている
もう一つ見逃せないのは、人とのつながりがどんどん軽くなっている現実です。
思い出してください。
SNSを始めたばかりの頃、ブロックすることに抵抗がありませんでしたか?



ちょっと悪いかなぁ・・・
とためらった人もいるはずです。
でも今はどうでしょう。
「つまらない」「面白くない」と思えば、ワンクリックで簡単にブロックしていませんか?
人との関係性は、それくらい軽く切られる時代になっています。
だからこそ、表面的な数字に頼るのではなく、一人ひとりとの“信頼の積み重ね”を大切にすることが重要なのです。
僕が時々行っているサービス以外のこと
これは一例ですが、僕の友人の実家がシャインマスカット農家を営んでいて、毎年美味しいシャインマスカットを農家価格で、しかも採れたてを農家直送でいただいています。
本当に美味すぎて、身内にも送っています。
このシャインマスカットを、数に限りはあるのですが、LINEグループ限定で欲しい方に案内したりしています。
もちろん利益なんて乗せたりしてませんよ笑
ただ、僕の人脈でできるサービスを限定でシェアしています。
- お客様に喜んでもらえる(相手よし)
- お客様との信頼関係の構築できる(自分よし)
- シャインマスカット農家にも喜んでもらえる(社会もよし)
この3方よしも上手く絡んで信頼関係の構築ができています。
「売り手」と「買い手」である前に、「人」と「人」、大切にしていきたいですね。
研究からもわかる「信頼」の力
最近の研究でも、顧客との信頼関係が購買行動に直結することが明らかになっています。
()内は研究論文の著者と公開年なので気にしなくても良いですが、その論文の中の一文をピックアップしています。
- SNSで信頼を築く要因(Kartomo., 2024)
→ 透明性、顧客の声への対応、教育的な発信が信頼を作る。 - AIより人間の方が強い場面(Adam et al., 2023)
→ 顧客が迷っているときや不安なときは、人間の温かさ・共感が決め手になる。 - 温かさ(warmth)が信頼を高める(Deng et al., 2025)
→ チャットボットでさえ「人間味を感じさせる工夫」で信頼度が上がる。 - 透明性と倫理がロイヤルティに直結(Ali et al., 2025)
→ 隠しごとをせず誠実に情報を出すブランドが長く愛される。
要するに、「効率化」や「情報量」ではなく、温かさ・共感・透明性が信頼を育てることが、売上にもつながるということです。
AIではできない、人だからできること
AIや自動化は、質問に即答したり、大量のデータを整理したりするのが得意です。
でも、お客さんが本当に心を動かされるのは“人だからこそできること”。
1. 感情のニュアンスを汲み取る
たとえば「ちょっと不安なんですけど…」というお客さんの言葉。
AIは表面のテキストは理解できても、「声のトーンが落ちている」「本当は背中を押してほしい」という微妙な感情までは読み取りにくい。
人間なら「大丈夫ですよ、一緒にやってみましょう」と安心を添えられます。
2. 共感と体験の共有
「私も最初は同じことで悩みました」
「実際にこうやって乗り越えたんです」
──こうした“自分の体験を重ねた共感”は、人にしか語れません。
3. 空気感や間の演出
対面や電話でのちょっとした沈黙や笑い、身振り手振り。
これは人同士だから伝わるものであり、AIにはまだ難しい領域です。
4. 信頼の積み重ね
1回1回の小さなやりとりが「この人なら安心」という信頼を作ります。
AIの返答は便利ですが「またこの人に頼みたい」と思わせる力は、人とのつながりにこそ宿ります。
つまりAIは「効率化のツール」としては優秀ですが、最後の決め手になる“心が動く瞬間”は人にしか作れないんです。
いずれはできるようになるのでしょうけどね。
SNS時代に信頼関係を築く6つのポイント
- 双方向の会話を意識する
コメントやDMを「返す」のではなく“会話”をする。 - 透明性を大切にする
良いことだけでなく注意点も隠さず公開する。“誠実さ”が信頼を作る。 - 共感を示す
お客様の悩みや気持ちに「わかります」と寄り添う。 - ストーリーを語る
裏側や日常を見せることで“人柄”が伝わる。 - 先に価値を渡す
ノウハウや小さな成功体験を“無料”で届ける。 - AIは補助として活用する
自動化で効率化しつつ、“人にしかできない部分”を残す。
まとめ
SNSやAIで効率化できるからこそ、失われがちなのが“人の熱”
お客様はただの情報や機械的な対応では動きません。
だからこそ、
- 温かさ
- 共感
- 透明性
- 誠実なコミュニケーション
これらを大切にすることで「この人から買いたい」「このブランドを信じたい」と思ってもらえるのです。
顧客とのコミュニケーション、取れてるつもりで終わっていませんか?
数字だけじゃなく、1人ひとりとの信頼の積み重ねを見直すことが、これからの時代の本当のマーケティングです。
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